「Googleで検索しても、昔みたいに青いリンクがずらっと並ばなくなった」——最近そう感じている方は多いはずです。2026年5月のGoogle I/O 2026で、検索はAIが答えを返す「AIモード」を中心に作り替えられました。ネット上では「AIモードがデフォルトになった」「もうSEOは終わり」といった声も飛び交っています。この記事では、何が本当に決まったのか事実を整理したうえで、群馬県内の中小企業が自社サイトで今やるべきことを、3つに絞ってお伝えします。売り込みではなく、まず落ち着いて手を動かすための話です。
Google I/O 2026で検索はどう変わったか

2026年5月のGoogle I/O 2026で、Googleは検索の作り替えを発表しました。中心に据えられたのが「AIモード(AI Search)」です。検索窓に質問を入れると、複数の情報源をまとめてAIが文章で答えを返す。検索結果の上部に出る「AI Overviews(AI要約)」は引き続き別の機能として残り、そこからAIモードへ会話を続けられるようになりました。両者は統合されて片方が消えるのではなく、役割の違う機能として並んでいる、と理解しておくと正確です。
技術面では、AIモードにGemini 3.5 Flashという応答の速いモデルが使われるようになり、検索窓のデザインそのものも刷新されました。詳しくはGoogleの公式ブログ(AI検索の新時代・日本語/Search I/O 2026 updates)にまとまっています。
ここで押さえておきたいのは、これは一時的な実験ではないという点です。GoogleはAIが答えを返す形を検索の主役に置こうとしています。会社のサイトに人を呼び込む「入口」の形が変わりつつある、と受け止めておくのが正確です。
「AIモードがデフォルトになった」は、まだ確定していない
ここは誤解が広がりやすいところなので、はっきり分けて書きます。「AIモードが全ユーザーの標準(デフォルト)になった」という話は、2026年7月時点でGoogleが正式に決めたものではありません。
きっかけは、Googleのプロダクト担当者が「AIモードはまもなくデフォルトになる」と発言したことでした。ところがその後Googleは、この発言を深読みしないよう促し、デフォルト化を確約したわけではないと火消しに回っています(参考: Search Engine Land)。
つまり現状は「AIモードを検索の中心に、使いやすい場所に置いていく方向」ではあるものの、「明日から全員が強制的にAIモード」ではない。SNSで見かける断定調の投稿には、この区別が抜けているものが少なくありません。方向は変わった、けれど確定と噂は分けて考える。ここを押さえておくと、慌てて怪しい「AI対策サービス」に飛びつかずに済みます。
検索で1位でも、AIの回答に載らない時代へ

変化の本質は、集客の勝ち負けの基準がずれてきたことにあります。これまでは「検索結果の10本のリンクで、いかに上位に入るか」が勝負でした。これからは、それに加えて「AIが返す回答の中に、自社の情報が引用・要約されるか」も気にする場面が増えます。
やっかいなのは、この2つが必ずしも一致しないことです。従来の検索順位で1位を取っていても、AIの回答が別のサイトを引用元に選べば、ユーザーの目には自社が触れられないまま話が完結してしまう。「順位は高いのに、以前ほどクリックされない」という現象は、この構造から起きます。
例えば従業員20名の製造業が、自社の加工技術を紹介するページで検索1位を持っていたとします。それでも見込み客が「〇〇加工 群馬 依頼先」とAIモードで尋ねたとき、AIが引用するのが同業他社のページばかりなら、問い合わせにはつながりません。順位を守るだけでは足りない、という現実が近づいています。
今やるべきは「AI専用対策」ではなく、土台の再点検

では何をすればいいのか。ここで筆者(ククルデザイン)が考えるのは、目新しい「AI専用の裏技」を探すより、検索でもAIでも共通して効く通常のSEOの土台を固め直すのが先だということです。Google自身、AI OverviewsやAIモードに載るために追加の技術要件や専用の仕組みを足す必要はなく、通常のSEOで十分だと明記しています(Google Search Central)。そのうえで、AIの回答に引用・掲載されること自体は保証されません。だからこそ、載っても載らなくても損をしない基礎固め——「誰が書いた・何の情報か」が人にも機械にも読み取りやすいページにしておくこと——から手をつけるのが現実的です。
1. 構造化データ(JSON-LD)を整える
構造化データとは、ページの内容を検索エンジンが理解しやすい形で補足する印付けの仕組みです。会社名・所在地・サービス内容・FAQなどを決められた形式で記述しておくと、通常の検索表示(リッチリザルト等)で役立ちます。AI機能のために専用のschemaを足す必要はGoogleも求めていませんし、これで引用が増えると約束できるものでもありません。ただ、会社情報を機械に読み取れる形にしておくこと自体は、人にもクローラーにも情報を正しく伝える基礎になります。派手さはありませんが、地味に効く土台です。
2. よくある質問(FAQ)と情報の出どころを明確にする
「問い」と「答え」がはっきりしたページは、人にとって読みやすく、通常のSEOでも扱いやすくなります。サービスページに「料金は?」「納期は?」「対応エリアは?」といったFAQを、質問と回答の形で素直に置く。さらに、その情報を書いたのが誰なのか(会社情報・実績・担当者)をサイト上ではっきりさせておく。これでAI回答への引用が保証されるわけではありませんが、「誰が言っているか」の明確さは、機械にも人にも信頼の手がかりになります。
3. 作りっぱなしのサイトほど、まず現状を点検する
数年前に作って以来ほぼ触っていないサイトは、この機会に一度点検する価値があります。会社情報が古い、サービス内容が今と違う、そもそも構造化データが入っていない——こうした状態だと、検索にもAIにも正しく拾ってもらう以前の問題です。新しい対策を足す前に、まず土台に穴がないかを見る。順番はここからです。
まとめ
- 2026年5月のGoogle I/O 2026で、検索はAIが答えを返す「AIモード」中心に作り替えられた(Gemini 3.5 Flash導入・検索窓も刷新)。AI OverviewsはAIモードとは別機能として残る。入口の形は確かに変わった。
- ただし「AIモードが全ユーザーのデフォルト」という話はGoogleが正式決定したものではない。方向性と噂は分けて考える。
- 集客の基準は「検索順位」だけでなく「AIの回答に引用されるか」も加わる。1位でもAI回答に載らないことは起こりうる。
- 今やるべきは目新しいAI専用対策より、構造化データ・FAQ・会社/著者情報という通常のSEOの土台の再点検。Googleも追加要件は不要と明言しており引用は保証されないが、作りっぱなしのサイトほど直す価値は大きい。
ククルデザインでは、群馬県内の中小企業さま向けに、こうしたサイトの現状点検やAI時代を見据えた作り直しのご相談を承っています。「うちのサイト、今のままで大丈夫か見てほしい」という段階のご相談も歓迎です。お気軽にお問い合わせください。



